コーディング外注の相場や注意点、メリットについて解説
Webサイト制作を急いでいるときや、人手が足りないとき、またコストを抑えたいときなどに検討されるのがコーディングの外注です。Web制作会社にコーディングだけを外注することもできますし、コーディング専門の代行業者もたくさんあります。また、クラウドソーシングなどを利用してフリーランスに外注することも可能です。今回は、コーディングを外注するメリットや、コーディング外注時の相場や注意点などについて解説していきます。
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Webサイトを制作する際、コーディング作業だけを外注するケースは少なくありません。コーディングを外注する主なメリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- メリット01:コストを抑えられる
コスト削減のために、コーディングを外注する企業は少なくありません。社内でコーディングをおこなう場合、当然ですが人件費が発生します。もちろん外注する場合も外注費がかかりますが、比較的安価でコーディングを請け負っている業者・個人は多く、コスト競争力を高めるために海外拠点でオフショア制作をしている業者もあります。
社内でコーディングをおこなうスタッフの人件費にもよりますが、外注したほうがコストを抑えられるケースは多いでしょう。
- メリット02:クオリティを高められる
HTMLやCSS、レスポンシブなど、コーディングに関する技術は常に進化しています。最新技術を取り入れていかないと、検索エンジンに評価されにくいWebサイトになってしまったり、ユーザーにフレンドリーでないWebサイトになってしまったりします。
最新技術を反映したコーディングをおこなうには、Web制作会社やコーディング代行業者に外注するのが賢明です。コーディングの最新技術を有するプロなので、クオリティの高い仕事が期待できます。
- メリット03:スピードを早められる
社内にコーディング専任のスタッフがいる企業は多くはありません。コーディングスキルを有するスタッフに頼む場合でも、他の業務の合間を縫って取り組むことになるので、どうしても時間がかかってしまいます。
一方、コーディングを外注する場合は、確実に期日どおりに仕上げてもらえます。社内業務で忙しい場合やスピード重視の場合は、外注を選択するのがいいでしょう。
コーディングの外注先は、Web制作会社、コーディング代行業者、フリーランスのいずれかになるでしょう。まずは法人か個人かの選択になると思いますが、一概にどちらが良いとは言えず、フリーランスにもスキルの高い人はたくさんいますし、法人だからと言って優秀なスタッフが揃っているとは限りません。ただ、フリーランスは一人で作業するのに対し、法人はチェック体制が整っているので一定以上のクオリティは期待できるでしょう。
- Web制作会社
コーディングだけでなく、Webサイトの企画・デザインからまとめて外注したいときは、Web制作会社がおすすめです。デザインは自社でおこなって、コーディングだけを外注することもできます。なお、料金は、後述するコーディング代行業者やフリーランスに比べると高くなりがちです。
- コーディング代行業者
コーディング代行業者は、コーディングだけに特化して仕事を請け負っています。ある意味、コーディングの専門部隊なので、クオリティもスピードも高いレベルが期待できるでしょう。料金は業者によって差がありますが、Web制作会社とフリーランスの中間くらいのイメージです。
- フリーランス
フリーランスとして、コーディング業務を請け負っている人は少なくありません。フリーランスは個人のホームページやSNSで探すこともできますが、クラウドソーシングに登録している人も多いので、クラウドソーシング上で探すこともできます。フリーランスに外注するメリットは、何と言っても料金が安いこと。法人に外注する場合の半額程度に収まるケースも少なくありません。
コーディングの料金は外注先によって大きく変わってきます。Web制作会社やコーディング代行業者に外注する場合、通常はディレクターが窓口になるため、単純なコーディング料金に加えて基本料金やディレクション料金が加算されるケースがあります。
- ページ種別によるコーディング料金相場
コーディングの料金は「ページ単価 × ページ数」で算出されるのが基本ですが、ページの種別によってページ単価は変わってきます。ページ単価の相場は、以下を目安としてください。
・TOPページ:20,000円~30,000円程度
・下層ページ:5,000円~20,000円程度
・ランディングページ(LP):10,000円~50,000円程度
・お問い合わせフォーム:30,000円~100,000円程度
コーディングを外注する際は、料金が変動する要素や、正しい表示が保証される環境などについて確認しておく必要があります。
- 基本料金・ディレクション料金の有無を確認する
コーディングをWeb制作会社やコーディング代行業者に外注する場合、ページ単価以外に、基本料金やディレクション料金が発生する場合があります。料金は一律◯円とされるのが一般的ですが、トータル料金の◯%としている外注業者もあります。
- レスポンシブ対応の料金かどうかを確認する
レスポンシブとは、デバイスの画面サイズに依存することなく最適化した表示をする手法のこと。端的に言えば、PCでもスマホでもタブレットでも見やすい表示にすることです。スマホやタブレットでWebサイトを閲覧する人が増えている今、コーディングのレスポンシブ対応は必須だと言えますが、レスポンシブ対応をオプション料金としている外注業者もあります。
- 特急料金の有無を確認する
急ぎでコーディングを外注する際、外注業者によっては特急料金が発生するケースもあります。
- 修正回数を確認する
コーディングを外注した場合、納品前にチェックをして不備があれば修正してもらいます。この修正回数を無制限にしている業者もあれば、3回まで無償など、回数を制限している業者もあります。
- 最低料金やボリュームディスカウントの有無を確認する
外注するページ数が少ない場合は、必ず最低料金の有無を確認しておきましょう。最低料金を設けている業者の場合、たとえば1ページだけのコーディングは発注できなかったり、割高になったりします。また、コーディングの外注ではボリュームディスカウントがあるのが一般的です。何ページ以上でボリュームディスカウントが適用になるのかを確認しておくことも重要です。
- レイアウトが似たページの流し込み料金があるか確認する
レイアウトが共通しているページのコーディングは、テキストや画像などを流し込むだけで済み、通常のコーディングより工数がかかりません。そのため、いわゆる「流し込みページ」の単価を安く設定している外注業者もあります。
- 1ページの長さの上限を確認する
コーディングの外注業者では通常、ページ単価を設定するとともに、1ページの長さ(上限)を規定しています。たとえば、「1ページの長さは◯◯ピクセルまで」などと規定して、それを超える場合は別料金になるのが通常です。
- 検証対象としているブラウザ、デバイスなど確認する
コーディングの外注業者は、納品前に検証作業をおこないます。これは、OS(Windows、Mac、Android、iOS)、デバイス(PC、スマホ、タブレット)、ブラウザ(Google Chrome、Safari、Firefoxなど)といった閲覧環境を変えて、それぞれで正しく表示されるかどうかをチェックする作業です。検証対象は外注業者によって異なるので、たとえば、古いバージョンのブラウザに対応したい場合や、シェアの低いブラウザに対応したい場合などは、それが検証対象になっているかどうかを確認するようにしましょう。
コーディングを外注する際には、以下の3点を準備する必要があります。
- デザインデータ
自社でデザインを作成して、コーディングを外注する場合は、外注業者にデザインデータを提供します。
- サイトマップ
Webサイト全体のディレクトリ構造やページ数などを伝えるため、サイトマップを提供します。全体のページ数やページ種別などが分かる資料なので、見積もりを出してもらうために必要になります。
- コーディング指示書
コーディング指示書とは、コーディング作業の仕様書のようなものです。デザイン上の各要素の意図やリンクの遷移先、アニメーションの表示、マウスオンやスクロールに合わせた動的な挙動などに関する指示を出します。詳細に記したほうがコーディングの精度が上がり、修正が少なくなります。
コーディング指示書に決まった様式はありませんが、どのように作成していいか分からない場合は、外注先に聞けばサンプルを提供してくれるでしょう。
コーディングを外注してから納品されるまでの一般的な流れは以下のとおりです。
- Step01:見積もり依頼
外注先の選定が済んだら見積もり依頼をします。もちろん、複数の業者に相見積もりをしても構いません。見積もり依頼をする際は通常、デザインデータとサイトマップが必要になります。
- Step02:発注
金額に合意したら、正式に発注します。発注時は、デザインデータ、サイトマップに加えコーディング指示書を作成して提供します。
- Step03:コーディング
コーディングの外注業者には独自のガイドラインがあり、通常はそのガイドラインに則ってコーディングを進めます。発注者側がガイドラインを提供して、そのガイドラインに則ったコーディングをしてもらうこともできますが、料金がプラスになるのが通常です。
- Step04:テストチェック
外注業者でのテスト・検証が終わったら、発注者側でも見た目や挙動のチェックをおこないます。修正点があればその旨を伝えます。
- Step05:納品
テストチェックで問題がないことが確認されたら、納品となります。納品方法は以下の2つのいずれかになります。
▼圧縮ファイルの送付・ダウンロード
HTML、CSS、画像などのファイル一式を圧縮して送付する、もしくはダウンロードする方法です。この方法の場合は、発注者側でサーバーにアップロードすることになります。
▼自社サーバーに直接アップロード
外注先が直接、発注者のサーバーにアップロードする方法です。この方法の場合、外注先にパスワードなどのサーバー情報を提供することになるため、機密保持契約などのセキュリティ対策が必要です。
Webサイト制作においてコーディングを外注するのは一般的になっており、外注業者やフリーランスも増えつつあります。コストを削減するためにも業務効率化を図るためにも、コーディングは外注を活用するのが賢明です。
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