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フリーランスマネジメントシステム(FMS)は企業の味方。フリーランスや外注管理に大活躍

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フリーランスや業務委託者への業務依頼~完了にまつわる煩雑な工数を減らすのに役立つ「フリーランスマネジメントシステム」。具体的なサービス内容や事例、用途や効果について紹介していきます。



 

フリーランスマネジメントシステムとは

フリーランスマネジメントシステム(以下:FMS)とは、企業がフリーランスや業務委託などのパートナーを採用から、評価や報酬の支払いまでの一連のプロセスを担うもの。さらに、発注書や契約書、請求書の作成や管理といったバックオフィス業務の代行も兼ね備えているものがあります。

FMSが注目される背景に、企業の人材不足や副業解禁に伴うフリーランスの増加によって、発注企業側の業務依頼~完了にまつわる煩雑な行程の効率化が求められていることが挙げられます。

フリーランスとの協業や業務委託といった働き方を進める上でも、FMSはますます認知され、確固たる規模の市場となっていくことが予想されます。

 

フリーランスマネジメントシステムの特徴

サービスによって機能や効果は異なりますが、次の特徴を持っているものが一般的にFMSと定義されます。
・事務手続きを一元化
・プロジェクト管理
・リスク管理体制構築
・フリーランス人材のタレントマネジメントの実現

事務手続きを一元化

フリーランスとの契約書や発注書、請求書もシステム上で管理。これまでプロジェクト毎に企業の担当者とフリーランスが個別で使ってきたツールを一元化します。

プロジェクト管理

企業担当者間でのフリーランスのプロジェクト状況の情報共有を可能に。他チームからの依頼と重複してしまうといったような管理漏れの発生を防ぎます。企業担当者様が複数名いる場合でも、プロジェクトやタスクの進捗を管理できます。

リスク管理体制構築

FMSでは企業が下請法を遵守しフリーランスとのトラブルをなくしていくリスク管理体制を支援。下請法の中でも、親事業者(企業)がフリーランスを登用する際の義務として定められている4つを紹介します。

1. 書面の交付義務
発注の際は具体的記載事項を全て記載してる書面(3条書面)を交付すること
2. 支払期日を定める義務
下請け代金の支払期日を給付の受領後60日以内に定めること
3. 書類の作成・保存義務
下請け取引の内容を記載した書類を作成し、2年間保存すること
4. 遅延利息の支払義務
支払が遅延した場合は遅延利息を支払うこと

フリーランス人材のタレントマネジメントの実現

タレントマネジメントとは企業の従業員を対象にしたものが一般的です。定義は次の通り。

“従業員一人ひとり(タレント)の才能やスキルを最大限引き出し、全社的・組織的な視点で戦略的にマネジメントを行なうことを指します。” 引用:人事のミカタ「タレントマネジメントとは何ですか?」

FMSが対象とするのは従業員ではなくフリーランス人材。依頼している案件やスキル、評価の閲覧が可能です。企業担当者が代わった場合でも、ナレッジを企業内で共有することができるでしょう。これにより、担当者が辞めてしまってもフリーランスとの関係性が途絶えるということもなくなるかもしれません。

フリーランスマネジメントシステムのバリエーション

上で紹介をしてきたFMSの中にも複数サービスが存在し、3つの型が存在します。

フリーランス一括管理型

バックオフィス業務等の管理系業務、ライティングやデザインなどのクリエイティブ系業務などに従事しているフリーランスの採用・管理から、個別業務の進捗自体や請求の管理も包括するものまで多岐にわたります。

VMSとの統合型

VMS(ベンダーマネジメントシステム)との統合型では、企業が社内のVMSを使用してフリーランス人材の検索や業務委託の依頼をします。

フリーランス向け事務代行業型

フリーランス向けの管理サービスであり、契約時の交渉から請求書の作成等の事務系業務を代行し、フリーランスが実際の業務に専念することをサポートします。保険などの福利厚生サービスも付帯されています。

 

海外・日本におけるフリーランスマネジメントシステム

具体的なサービス例をいくつか紹介します。

kalo(カロ)

Kalo Industries, Inc.が提供するFMS。Google やGoProが導入しています。

BONSAI (ボンサイ)

bonsaiは、Bonsai Inc. が提供するFMSです。100,000を超えるフリーランサーから支持を得ています。

pasture (パスチャー)

pastureは、エン・ジャパンが運営するフリーランスマネジメントサービス。

フリーランスマネジメントのこれから  

近年、日本でもライフスタイルの多様化に伴い、会社に所属せずにフリーランスとして時間や場所に縛られない自由な働き方を望む人が増えています。

アメリカでは、フリーランスが労働人口の約3割といわれていますが、日本でもフリーランスという働き方への認知が拡大。その数は一千万人超に上ると推計されています。この背景には、クラウドサービスやフリーランス向けの案件を多数持つエージェントの普及が急速に進んできていることが挙げられます。

とはいえ、日本では海外に比べて、次のような理由でフリーランス活用が進んでいない状況です。

・費用対効果が不明瞭
・導入にあわせた業務プロセスルールの構築に手間がかかる
・技術やノウハウ、機密情報の流出への懸念
・個人への契約締結に対する不安や契約締結業務の煩雑さ
・発注者の業務範囲が広く、発注業務の切り出しの難易度が高い

フリーランスの実務以外の手続き関連の煩雑さや、費用対効果に関わる管理コスト等を削減・効率化できるサービスがより普及すれば、企業におけるフリーランス活用は飛躍的に進んでいくはずです。

(pasture編集部)



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