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【イベントレポート】outsource 2.0 -副業社員・フリーランス活用のLT大会 vol.1

2019/4/16、シューマツワーカー様とpastureによる共催型イベント、”outsource 2.0 -副業社員・フリーランス活用のLT大会 vol.1”が開催されました。LTのテーマは各社が取り組む「副業社員・フリーランスのかたと円滑な業務を行うためのノウハウや秘訣」です。

シューマツワーカーとpastureはどちらもフリーランスや副業社員といった雇用形態の働き方を支援するサービス。お互いのユーザー企業さまにご登壇いただき、一緒にこれからのoutsouceを考えていこうーーそんな思いで本イベントを開催しました。

登壇したのは下記企業の方々です。

・TECHFUND Inc. CEO 松山雄太さん
・株式会社ハイドアウトクラブ 代表取締役 田口 雄介さん
・カクトク株式会社 代表取締役 / CEO 満田 聖也さん
・株式会社イースマイリー 代表取締役 矢澤 修 さん
・株式会社LiB パートナー事業部 部長 佐武 麻美さん
・デジタルハリウッド株式会社 xWORKS事業部 執行役員 齊藤 知也 さん

TECHFUND Inc. CEO 松山雄太さん

「お金の代わりに技術でスタートアップを支援する、世界初の技術投資ファンド」

こう語るのは、最初に登壇したTECHFUNDのCEO 松山さん。TECHFUNDは、スタートアップや起業家の技術的支援を行うベンチャー企業です。ブロックチェーン・アプリケーションの開発支援サービスを推進。彼らは、プロダクト開発に関わる業務委託を副業人材に依頼しています。

TECHFUND Inc. CEO 松山 雄太 氏:9歳からプログラミングを始め、前職はサイバーエージェントで技術職の新卒採用・育成を担当。過去に100人以上のエンジニア・クリエイターを採用してきた経験を持つ。2014年より株式会社TECHFUNDを創業、スタートアップのアクセラレーション(創業支援)事業を行う。メンバーには海外のエンジニア3名を含めたリモートワーカーが10名以上在籍している。

登壇内で語られたのは、副業人材との協業、採用時に気をつけるべきポイント、これからの時代の採用について。

まずは協業メリットについて。”Genius”と”Flexible” という2つのキーワードが重要だといいます。

「私の経験上ですが、業務委託としていま仕事があいてるパートナーの数よりも、現役で活躍している副業人材の方が、ハイスキルな優秀層がいるのではないかと思っています。また、副業人材の方が、すぐにアサイン可能な場合が多いです。採用時には ”not emotional” を心がけています。どのような成果を出せるのかといったラインをはっきりと設けていきます。アサインのときにも、詳細な役割を持たせるように気をつけていますね。」

仕事が始まればコミュニケーションの量を増やすことを意識しているそう。

「”2X Talk”という定義を設け、リモートワークを基本としている分通常の社員の2倍程のコミュニケーション量をとるようにしています。また、採用した副業社員からは、定期的な業務報告をもらうことを徹底。さらに、顔を合わせてご飯にいく等オフラインでのコミュニケーション機会をできるだけ設ける様にしています。」

副業がスタンダードとなりうるこれからについて語りLTを締めくくりました。

「副業がこれから時代の新しいフローになる可能性が高く、フルコミットではなくショートタームでの業務が普通になります。今後はさらに「副業時代」化が進み、起業家があふれる世の中になっていくでしょう。」

株式会社ハイドアウトクラブ 代表取締役 田口 雄介さん

株式会社ハイドアウトクラブは、クラウド型のBtoB受発注プラットフォームである『CONNECT』を運営。『CONNECT』は、飲食・小売店の FAX や電話などによる受発注業務をスマホ・タブレット・PC で簡単に一元管理できるサービスです。

株式会社ハイドアウトクラブ 代表取締役 田口 雄介:大学卒業後、楽天株式会社に入社。その後、株式会社リクルートライフスタイルを経て株式会社ハイドアウトクラブを創業。自社アプリであるHIDEOUT CLUBは日本最大のウイスキーアプリにグロース。現在、新サービスである受発注プラットフォーム「CONNECT」に注力し急成長させている。

お話いただいたのは、ハイドアウトクラブ社における、副業社員の方の働き方、コミュニケーションのとり方、課題解決法やメリットについて。

「働き方は、マーケターの方が月曜日の定例のみの顔合わせでそれ以外はスラックでのコミュニケーションを行っています。エンジニアの方とは不定期の顔合わせで、それ以外はタスク発生ベースでSlackでのコミュニケーションを行っています。」

コミュニケーションを円滑にする工夫を3つ紹介くださいました。

1.オフラインでのやり取りの場合には誤解が生じやすいことを念頭に置いて文章の言葉遣いに気をつける
2.チームの一体感を醸成するために関係のないSlackのチャネルに参加してもらい交流を促進する
3.社内イベントに誘う

カクトク株式会社 代表取締役 / CEO 満田 聖也氏

カクトク株式会社は、フリーランス営業職とクライアントを結ぶマッチングプラットフォーム『カクトク』を運営。プラットフォーム上には各クライアントの営業課題と予算が掲載され、フリーランス営業職が課題を解決して報酬を受け取ることができるサービスです。

自社の豊富な知見もふまえて、営業領域におけるフリーランスや副業社員との協業のメリット・デメリット、また事例についてもお話をいただきました。

カクトク株式会社 代表取締役 / CEO 満田 聖也:2016月2月カクトク株式会社(旧社名:株式会社Nitlon)を設立。即戦力の営業フリーランスや副業人材と自社製品・サービスを代行営業してほしい企業を繋ぐマッチングプラットフォーム「kakutoku(カクトク)」を運営。

まずお話いただいたのは、必要なときにニーズに応じてお願いができる営業領域のフリーランス、副業社員との協業について。

「メリットとして、プロを集めやすい、変動費化でコスト効率の高い営業戦略が可能、エンジニア組織でも営業組織が持てるという点が挙げられます。逆にデメリットとしては、専用の集客が難しい、長時間の業務の場合は割高、マネジメントコストがかかるということがあります。」

営業領域の『カクトク』は利用者数も増え、いまでは登録営業職数は約3000名に上ります。多くのユーザーが利用しており、対応できる企業タイプやニーズも幅広くなってきているといいます。

「プラットフォームの中には、SaaS系スタートアップの企業を相手に、展示会で集めたリードに対してのアプローチを依頼したり、展示会で直接説明担当として営業活動を行える方もいたり、を提供。人材系企業を相手に、営業リスト収集から始まり、アウトバウンドコール、クロージングを行える営業さんもいらっしゃいますね。」

営業職と企業との関係についてもお話しくださいました。

「営業力に課題を持っている企業は、会社規模にかかわらず全体の約58%と言われています。営業職は常に売り手市場で今後もどんどんリソースが不足していくとの予測が出ており、働き方や雇用体制のシフトが問われています。」

あまり聴きなれなかった営業職のアウトソースも、『カクトク』など専用プラットフォームが広まればよりスタンダードになっていくのかもしれません。

株式会社イースマイリー 代表取締役 矢澤 修 氏

株式会社イースマイリー代表取締役の矢澤氏は、現在に至るまで5年以上のフリーランスへのアウトソーシング依頼経験を持ち、数々の企業へのコンサルティングを行っています。「クラウドソーシングで業務を圧倒的に効率化する ~虎の巻~」では、フリーランスへの上手な業務の依頼方法をマニュアル化。pastureでも過去にインタビューをさせていただいております。

株式会社イースマイリー 代表取締役 矢澤 修:大学では社会福祉を学んでいたが、より広い視点を持てるようにインターネットの世界で10年間ビジネスを学ぶ。その後、保育園をつくる夢と、子育てと医療・福祉における社会課題を解決するべく株式会社イースマイリーを創業。同社では、300名近いクラウドワーカーと仕事を行い、少人数のチームながら2年間で2,000本近くの動画を制作。その中で培ってきたアウトソーシングのノウハウを基に、企業の業務改善のコンサルも行う。

今まで、数多くのフリーランスへの業務依頼を行ってきた経験から、企業側がフリーランスに業務を依頼する場合にどのような内容を依頼するのかという所から、実際の業務依頼時のポイントやコミュニケーションについてお話いただきました。

「まずは、業務を自分にしか出来ない仕事なのかという点や専門性が必要なのかという点から分類してみましょう。その上で、営業リストの作成や文字起こしなど、自分ではなくても良いかつ専門性の低い仕事はなるべくフリーランスのかたにお願いするのがおすすめです。一度お願いしてみると、思っていたより業務依頼のハードルが低いということに気づけます。」

依頼時に気をつけたいポイントであるタスクのタイトル、権利、報酬、納期、応募条件について。

ひと目でわかるタイトルに
より案件に見合った応募者から見つけてもらえる

権利をはっきり定義
納品後に著作権の所在などで揉める心配が無くなる

報酬
分量や単位を明確に定め、誰が見てもわかるような記載を行う

納期
事前にスケジュールを決めて共有を行う

応募条件
スキルや使用ソフト等の細かいところまで確認する

これまでタスクの外部依頼をされたことがないという企業担当者の方は、矢澤さんの教えて下さったポイントに習って、まずは一度依頼を行ってみてはいかがでしょうか。

株式会社LiB パートナー事業部 部長 佐武 麻美 氏

株式会社LiBは「生きるをもっとポジティブに」をミッションとして、女性のライフキャリア支援サービスを展開しています。佐武氏はその中でも『LiBzLIFE』という女性を応援する総合情報メディアの立ち上げから運営・ディレクションの責任者として業務を牽引しています。

今回はゼロからのメディア立ち上げにおける、フリーランス、副業人材との協業についてを実際のフェーズ別の課題や解決策とあわせてお話いただきました。

株式会社LiB パートナー事業部 部長 佐武 麻美 氏: 広告代理店2社を経て、2016年4月に『LiBz LIFE』の運営会社である株式会社LiBに転職。パートナー事業部・部長。キャリア女性のためのメディア『LiBz LIFE』の運営・編集を担っている他、コンテンツマーケティングの観点から事業拡大・マネタイズも行っている。

LiBzLIFEを立ち上げた時の社員数はわずか2名。企画・編集を佐武さんが担当し、デザイナーがもう1名というメンバー構成。ライターは、フリーランスや副業社員との協業を前提に、プロジェクトが始まったといいます。

「当時は、まずメディアグロースに知見がある人、プロではないけれどライターをしてみたいという働く女性に業務委託として関わっていただきました。しかし、スキルフルで意欲のある方に参画してもらえたものの、コミュニケーションやフローが整理されておらず、一つひとつの業務に想定以上の時間がかかってしまうという問題が起きました。」

コミュニケーションや、フローが整理されていなければメディアをグロースさせていく上で大きな影響が出てしまう。これらを解決してくれたのがフリーランスマネジメントシステムだったといいます。

「属人化していた仕事のフローは、使うシステムを統一することで、一元化および可視化することができました。業務委託契約書や発注書、請求書の発行など、細かな配慮が必要な業務もシステムのルールに合わせてフロー化。ワークフロー全体の一元管理が飛躍的に進みました」

フローの整理と同時に、フリーライターなどパートナーをマネジメントをする人材のマネジメントも推進。アルバイトスタッフの採用と育成に注力していったそうです。

「予算・権限・報告責任+目標という”what”の部分だけを遵守してもらい、その過程の”how”を縛らない」

これは佐武さんがLTでお話くださった中で、会場からの反響がもっとも多かったもの。人材が外部や内部に関わらず、マネジメント全般における大切なこととなりそうです。

デジタルハリウッド株式会社 xWORKS事業部 執行役員 齊藤 知也 氏

デジタルハリウッド株式会社は、IT関連及びデジタルコンテンツの人材養成スクール・大学・大学院を運営する教育機関。齊藤氏は中でも、クリエイターネットワーク『xWORKS事業』を立ち上げ、卒業のスキルデータベースを再構築・活用して就職や雇用、業務委託など幅広いニーズに対応できる体制を創られました。

今回はフリーランスクリエイターにいかに安心して業務を行ってもらえるかというxWORKで取り組む仕組みづくりの観点をお話いただきました。

デジタルハリウッド株式会社 xWORKS事業部 執行役員 齊藤 知也:大学卒業後イオン株式会社入社、新規事業部門経て、グラフィックデザイナーに転身。その後、デジタルハリウッド株式会社に入社。専門学校提携事業、法人研修事業、日本初の株式会社立大学大学院、デジタルハリウッド大学院大学設立。スクール事業ゼネラルマネージャーを経て、現在のxWORKS事業を立ち上げ、新しい働きを提案するクリエイターのキャリアサポート事業に取り組んでいる。

「xWORKでは、仕事を依頼されると、案件ごとにユニット化したフリーランスを紐付けて業務を行っています。フリーランスマネジメントシステム上では一つの業務に対して、一つのプロジェクトと行った形で、チームを表現しています。」

自分があるプロジェクトにアサインされている感覚を企業とフリーランスが共有する上で、フリーランスマネジメントシステムが一役かっているといいます。

「フリーランスと企業のパートナーシップは口約束で行われたり、チャットのグループに招待されるだけという状況が多いですよね。オフラインで共同の作業スペースを作るべきだとまではいいませんが、Web上でも帰属場所があることによって生まれる特別感は、企業とフリーランスの関係性づくりにおいて重要だと感じています。」

働き方は自由になっても、フリーランスにはいつ仕事がなくなってもおかしくないというリスクを持っています。そんな中、継続的に仕事を進めていく上で企業にとってもフリーランスにとっても帰属場所を用意することは大事になってくるのかもしれません。

まとめ

スピーカーの皆様には、実際にフリーランスと接する中でのナレッジを共有いただきましたが、共通していたのは「顔が見えないやり取りでだからこそ、より丁寧な思いやりのあるコミュニケーション」に重きをおいていることでした。

今後、副業・兼業社員としてリモートワーク等に取り組む人が増えていく中、技術力に加えて相手の立場や想いを汲み取れる力のある人がますます必要とされていくのではないかと感じました。

次回開催にも乞うご期待くださいね。

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