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領収書の書き方とそのポイントについて解説 – pasture

領収書とは、言うまでもなく金銭の支払いを証明する書面のこと。「払った・払ってない」のトラブルを防止できるのはもちろん、ビジネスにおいては経費を計上する際にも用いられます。そのため、不備のある領収書を発行してしまうと、取引先・顧客に迷惑をかけてしまう可能性があります。今回は、意外と知らない領収書の記載事項や書き方のポイントなどを解説していきます。


■領収書の役割とは?

領収書とは、代金を支払ったという事実を証明するための書面のことです。

たとえば、AさんがB店でパソコンを購入する場合、AさんがB店にパソコンの代金を支払ったらB店はAさんに領収書を発行します。Aさんは受け取った領収書をもって、「すでに代金は支払い済みである」ということを証明できます。逆に、Aさんが領収書を受け取っていない場合や、紛失してしまった場合などは、支払いが済んでいるのかどうかの争いが起きたときに、代金を支払ったことの証明ができません。領収書があることで、支払った代金を再度請求されたり、二重払いをしたりといったトラブルを防止できるわけです。

また、領収書は法人や個人事業主が確定申告をする際、いわゆる「経費で落とす」ために使用されます(領収書があることが、経費として計上するための絶対条件ではありません)。


■領収書を発行する義務はある?

領収書を必ず発行しなければならないというルールはありません。しかし、代金を支払う側は、代金を受け取る側に対して領収書を発行するように求めることができます。これは、民法486条が根拠になっています。

民法486条(受取証書の交付請求)

弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる。

ここで言う「受取証書」が、一般的には領収書に該当します。


■領収書を保管する義務はある?

領収証の保管期間は法律で定められています。法人の場合、法人税法で原則として7年間の保管が義務付けられています。個人事業主の場合は所得税法で保管期間が定められており、原則として青色申告なら7年間、白色申告なら5年間です。また、消費税の仕入税額控除の適用を受ける場合は、消費税法に基づいて領収書を7年間保管する必要があります。

領収書を紛失してしまうと、税務調査が入ったときなどに困ることになるので、きちんと保管しておきましょう。


■領収書の記載事項と書き方のポイント

法人税法と所得税法では領収書の保管期間を定めていますが、領収書の記載事項に関する定めはありません。一方、消費税法では、仕入税額控除を受ける要件として領収書の保存を求めており、以下のとおり、記載事項も定めています。

①書類の作成者名②課税資産の譲渡等の年月日

③課税資産の譲渡等の内容

④課税資産の譲渡等の対価額

⑤書類の交付を受ける事業者名

※ 消費税法第30条9項1号

条文の文言だと分かりにくいですが、端的に言えば以下のようになります。

①発行者

②発行日

③領収した内容

④金額

⑤宛名

領収書にこの5項目の記載があれば、「いつ、誰が、誰に対し、何の代金として、いくら支払ったのか」を明確にできるので、消費税法の規定に準じて作成されるのが一般的です。

 

  • ①発行者

領収書を発行する者の氏名・社名と、その連絡先を記載します。

  • ②発行日

領収書の発行日を記載します。

  • ③領収した内容(但し書き)

何の代金を領収したのかを明確にするために記載します。「お品代」という記載がよく見受けられますが、何を購入したのか分からず経費であるかどうかの判断が難しいため、税務調査の際に不正を疑われる可能性があります。但し書きは、「パソコン代」「書籍代」「飲食代」「文房具代」など、できるだけ具体的に記載しましょう。

  • ④金額

領収した金額を記載します。金額の記載は改ざんを防ぐために、先頭に「¥」や「金」を付ける、末尾に「-」や「※」を付ける、3桁ごとにカンマで区切る、といった書き方をするのが一般的です。

例)
¥100,000※

¥100,000−

金100,000円也

  • ⑤宛名

誰宛てに作成された領収書なのかを示すため、代金を支払った人の氏名・社名を記載します。

 
■インボイス制度と領収書

2023年10月1日にインボイス制度(適格請求書等保存方式)がスタートしたら、領収書の記載項目が変わります。インボイス制度導入前の4年間(2019年10月~2023年9月)は、経過措置として「区分記載請求書等保存方式」によって領収書を作成する必要があります。

区分記載請求書等保存方式による領収書の記載事項は、上記の①②③④⑤に加え、以下の2項目が必要になります。

⑥軽減税率の対象品目である旨

軽減税率対象品目に「※」や「☆」などの記号を記載して、記号が軽減税率対象品目を示すことを明らかにする必要があります。

⑦税率ごとに合計した対価の額

税率(10%、8%)ごとに区分して、合計した対価の額(税込)を記載します。
2023年10月以降は、インボイス制度(適格請求書等保存方式)によって領収書を作成する必要があります。記載事項は上記の①~⑦に加え、以下の2項目が必要になります。

⑧税率ごとに合計した消費税額、適用税率

税率(10%、8%)ごとに区分して合計した消費税額を記載します。また、適用税率も明記します。

⑨登録番号

インボイス制度に対応するには税務署への登録が必要になりますが、その際に割り当てられる登録番号を記載する必要があります。

インボイス制度については、以下の記事で詳しく解説しています。

>> インボイス制度(方式)とは?事業者が対応するポイントを解説! – pasture


■領収書を作成する際の注意点

  • 領収書に収入印紙は必要か?

売上代金が5万円以上の場合、印紙税法によって収入印紙を貼る必要があります。必要な収入印紙の金額は以下のとおりです。なお、クレジットカード払いの場合は収入印紙は不要です。

記載金額 税額
5万円未満のもの 非課税
5万円以上 100万円以下のもの 200円
100万円を超え 200万円以下のもの 400円
200万円を超え 300万円以下のもの 600円
300万円を超え 500万円以下のもの 1,000円
500万円を超え 1,000万円以下のもの 2,000円

※ 引用:No.7105 金銭又は有価証券の受取書、領収書|国税庁

 

  • 領収書に押印は必要か?

領収書に印鑑を押さなければいけないという法的根拠はありません。しかしながら、書面としての証拠力を高めるために押印されるのが通例です。印鑑の種類も問われないので、シャチハタでも構いません。また、PDFなどの電子データで作成された領収書にも押印の必要はありませんが、電子印鑑が押されるのが一般的です。


■領収書とレシートの違い

「いつ、誰が、誰に対し、何の代金として、いくら支払ったのか」の事実を証するものであれば、領収書とレシートは区別されず、同じものとして扱われます。なお、レシートには通常、宛名の記載がないので、消費税の仕入税額控除を受けられないように思えますが、小売業や飲食業など一定の事業において発行されるレシートには宛名の記載は必要ないとされています。


■まとめ~領収書や請求書のペーパーレス化を進めよう~

領収書や請求書などの書類は、紙での保管からデータでの保管へと徐々にシフトしています。電子帳簿保存法でも、請求書や領収書などの電子データによる保存を認めており、領収書をスキャナで読み取ったりスマホで撮影したりして電子データで保存することも可能です。業務効率化やコスト削減を推進するうえでも、ますますペーパーレス化は避けては通れない取り組みになっていくでしょう。

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